甲子秋まつり

きのえねあきまつり


甲子祭

甲子神社と祭

甲子神社(きのえねじんじゃ)は、富士本町通りの二筋西通りに鎮座し、富士駅前商店街の守護神として敬愛されています。明治42年(1909年)に富士駅が開業し、駅前商店街が発展、それにともない守護神を求める気運が高まり、大正13年(1924年)甲子の年、村の五氏(清氏、深沢氏、戸栗氏、加藤氏、望月氏)を代表として出雲大社に参拝し、「大国主命」を勧請、大正15年(1926年)に建立されました。これを機に本格的な屋台(山車)をつくり、本町、仲町と共同で曳きまわしました。

戦争の為、昭和17年(1942年)よりしばらく中断されましたが、戦後まもない昭和26年(1951年)、豪華な彫り物を飾り付けた屋台を新調するなど盛大に再発足。昭和47年(1972年)には、屋台の上で奏でる甲子囃子を継承するため、富士甲子囃子保存会が発足。現在まで、氏子を中心に、伝統、文化を継承し、このお祭りを大切に守っています。

甲子祭

屋台・甲子囃子

本町の屋台は、砥粉仕上げの華美でない奥床しい屋台です。破風や欄間、いろいろな部分が、地元彫刻家である板倉聖峰師の彫り物で飾られています。前には破風に巻きつく「龍神」が、後ろには玉手箱と釣竿を手に亀に跨り、竜宮城から見送られる「浦島太郎」が彫られています。

屋台の上で奏でられる甲子囃子(きのえねばやし)は、加島村青年団が、伊勢神宮神嘗祭(かんなめさい)の時に囃したのが発祥です。太鼓の曲は、小田原、三島、吉原、今泉、加島と伝わった小田原囃子が基で、大正8年(1919年)に富士宮の太鼓が加わり、現在の富士甲子囃子が誕生しました。大胴(おおどう)(大太鼓)、金胴(きんどう)(締太鼓)、笛、鉦で演奏され、曲目は、ゆっくりと優雅で風情のある「かごまる」、粋で曳きまわしと同調する「やたい囃子」、激しく血沸き踊る「ばか囃子」、大胴と金胴だけで叩かれる締め太鼓の「五段返し」があります。それぞれに切り返しが入り、優美で力強く聴きごたえのあるお囃子です。

お囃子

甲子秋まつり

甲子祭として知られる甲子神社祭典は、「富士まつり」、「毘沙門天大祭」、「吉原祇園祭」と共に、富士四大まつりとして知られています。しかし、近年は周辺地域のイベントと日程が重なることもあり、人出の減少が顕著になっています。また、町内人口の減少も重なり、年を追うごとに縮小傾向にあったのが実情です。そんな中、富士本町甲子囃子保存会を中心に祭と町の再興を想う声が高まり、近隣町と協議を重ねて生まれたのが「甲子秋まつり」です。開催日は、五穀豊穣を祈る神嘗祭に合わせ、10月第3土曜と日曜の2日間に決まり、2015年秋に初開催されました。

当日は、富士本町通りを歩行者天国にし、出店やイベントなど楽しい催し物がたくさん集まります。また、近隣町を含めた屋台の曳きまわしや太鼓の競り合いも行われます。伝統を受け継いだ名手たちの力強いお囃子、それを受け継いでいく子供たちの初々しいお囃子をお楽しみください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

竹かぐや

開催概要

名称 甲子秋まつり
開催日 10月第3土日
協賛
富士本町商店街振興組合 銀座町区
富士本町甲子囃子保存会 平垣三太鼓保存会
銀座太鼓保存会 一般社団法人 富士山観光交流ビューロー
神輿練り歩き

開催場所

場所 富士本町通り
車でのアクセス 東名富士インターチェンジから5km
旧国道1号線富士駅入り口を富士駅方面へ
鉄道でのアクセス JR東海道線富士駅北口を出てすぐ